A SPACE ODYSSEY

Matt Lock + HI-VISIONS (Satoshi Okano, Tai Ogawa & Toshiyuki Kimura)

6 October - 13 November 2020 (Exhibition period is extended)

Please scroll down for English.


この度CLEAR GALLERY TOKYOは、マットロック+HI-VISIONS (岡野智史、小川泰、木村俊幸) による 「SPACE ODYSSAY」展を開催いたします。
あるテレビ番組内で、宇宙の大きさについて聞かれた理学博士が、「人それぞれで違います」と応えていた。
真偽のほどは私の判断できることではないけれど、つまり私の知識で見ることのできる宇宙の大きさと、様々なことを知っている専門家では、宇宙の大きさが違うということだ。 知識だけの問題でもなく、目の前の存在を証明する、もしくは、目に見えていないモノ・コトの存在を証明するのは、哲学的な話や宗教的な要素も入り込むと、それこそ銀河の縁に思いを馳せるようなもの。しかし概念の話ではなく、聞いたことのない音は聞こえてこないのと同じように、認識できていないものは、その人にとっては存在しないことと同義であるように思う。 同時に、今見えていないことが存在していないということではないのだ。
4人の作家によって可視化された世界は、*”イスフェーク”によって描かれた、「読まなくたって、読めちゃうSF」なのか、作家には見ている現実の世界か、ぜひこの機会にご覧いただければ幸いです。
注釈 * 野田昌宏著「お墓に青い花を」より。文中、イスフェークなる作家の絵について「SFってなぁ、結局のところ絵だねェ」との名台詞。

CLEAR GALLERY TOKYO is delighted to present a group exhibition, “A SPACE ODYSSEY”
by Matt Lock + Satoshi Okano, Tai Ogawa, and Toshiyuki Kimura from HI-VISIONS.

In a TV program, a Doctor of Science answered a question about the size of space saying “it depends on individuals.” Although it is not something I can judge right or wrong, I was persuaded by the fact that the size of space I could see in my knowledge and space professionals could see in their knowledge were completely different.
It is like giving more than a passing thought to the edge of the universe that not only a matter of knowledge but also providing evidence of the presence in front of you or presence invisible when you also consider the philosophical and religious point of views.
Besides a matter of begriff; however, something you have not to recognize is the same as something that has not been existed for you, just like as sound you have not heard ever. On the other hand, invisible does not mean that the thing does not exist.
The visible world created by 4 artists is *“SF which you happen to be able to read without reading” drawn by “ISU-FAKE”, or “reality” for the artists? We hope you will find the answer through this exhibition. 

*a quote from “The Blue Flower By The Grave” by Masahiro Noda; a famous line of  “At the end of the world, SF is a picture.”

 

-Matt Lock / マット ロック-

1984年マサチューセッツ出身。現在ニュージャージー在住。
独学で得たそのスタイルは断片的な物語が内包されたサイバーパンク的SF風景が特徴。世界中でカルトな人気を誇り、2012年 Domy Books (テキサス)、2010年 Feinkunst Krüger (ドイツ) で個展を開催。活動のベースを出版物としており Nieves (スイス)、Re:Surgo! (ドイツ)、SSE Project (韓国)、hoboShobo (フランス) などからZineが出版されている。日本では2016年にMUERTEからMatt Lock x Tai Ogawaとのコラボレーション Zine “Post Apocalypse” を発表。

http://www.puffandmagic.com/
http://www.instagram.com/mdlinterface/

 

-HI-VISIONS-

Satoshi Okano / 岡野 智史

1979年 埼玉県出身。現在東京都在住。2004年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。
エアブラシや鉛筆を用いて独自に開発した技法を用いた奇妙でユーモラスな風景を描く。対象についての考察と技法の実験などが制作のテーマで、そこから生まれる齟齬が作品の魅力。
主な展覧会に、2018年“cast”mograg gallery(東京)、2016年“フェットプロジェクト2016”府中市美術館市民ギャラリー(東京)、2015年“ペイントペイパー”momurg(京都)、2014年“Slash Square”gallery5(東京)、2012年“世界と孤独vol.4”高島屋美術画廊X(東京)、2011年“ペイント ウィスパー”Loop Hole(東京)、2011年“WASTE STYLE”mograg garage(東京)、2007年“Horror For”Loop Hole(東京)などがある。
2004年武蔵野美術大学卒業制作優秀賞。

http://mograg.com/artist1806.html
http://www.instagram.com/satoshi_okano79/

Tai Ogawa / 小川 泰

1981年 茨城県出身。2006年 武蔵野美術大学大学院油絵コース修了。
主な展覧会に、2020年”Event Horizon” Loop Hole(東京)、2016年“elements” WISH LESS (東京)、2014年“Urban_Legend” galeria de muerte (東京)、“Ege of Life” KaiMatsumiya (NY)、2008年“The End of the World and Mother-Fucker” ZENSHI (東京) などがある。その他に、galeria virgilio (サンパウロ)、ferenbalm-gurbru station (ドイツ)、Fredric Snitzer Gallery (マイアミ)、Heyri Asia ProjectII (韓国)など国内外で発表。 JAPIGOZZI コレクション収蔵。

2次元である平面に3次元空間を創出することを絵画と定義してから7年が経つ。
(バイクで死にかけてから本格的に絵を描き始めて7年目です)
平面の可能性を拡張するために最近では仮想空間であるモニタの中をアナログで再現しようとしている。
(最近はパソコンで下絵を作ってから絵を描いてます)
モニタの中に現出した世界は仮想ながらも現実で、絵の中の平面世界は拡張された現実であり矛盾した現実を組み合わせた複雑な演算をコンピュータに頼りながらもアウトプットが人力である絵には何かしらのバグが発生する。
(デジタルをアナログに変換しようとすると何かしらバグが生まれます)
その矛盾が内包された空間を許容することによってまたひとつ生を実感することが出来るのだ。
(そんな面倒な事をすることに何の意味があるのでしょう?それはまるで絵画そのもののようですね) 

ー小川泰

http://www.ogawa-tai.com/index.htm
http://www.instagram.com/tai_ogawa/

Toshiyuki Kimura / 木村 俊幸

1969年生まれ 。現代美術家/VFX監督/マットアーティスト。LOOPHOLE主催。
「MATIM」と冠した 自身の時空の反転世界を宇宙的稚生態と捉えシリーズ化し、展覧会を開催。画集やZINE 等に展開している。2020年、初の脱自己啓発的没我宇宙小説 MATIM-聴衆令嬢戦記-(エスエス企画)を5年の歳月をかけて108頁の煩悩数に纏め上げた。画集MATIM-SAY YES- (東京都現代美術館/府中市美術館/金沢21世紀美術館:所蔵)やOJUNとの共著 viny bon(東京都現代美術館/所蔵)、背景ビジュアル資料集1~14(監修/イラスト) スチームパンク東方研究所等(巻頭イラスト) 等、書籍多数。

http://www.toshiyukikimura.com/home
http://loophole.jp/