“Write Here, Write Now”
by MADSAKI
19 July - 10 August 2013
昨年に引き続き、MADSAKIのCLEAR EDITION では1年ぶりの個展を開催いたします。
作家、MADSAKIのを表す1つのキーワードとして「変幻自在」というのがあげられます。
事実過去の作品を振り返ると、超絶的に細密であったかと思えば、次には殴り書きにも思えるくらいラフで躍動感に溢れていたりと、意図的に断裂させているのではと思うほど1、2年でがらりと変わった時期もあります。ただし、全てに共通して言えるのが発表の時期に応じて的確にユーモアをまじえた作品を制作し続けているということです。
表面上の表現は変化しながらもその根底を流れる"スタイル"は一環していることに気付きます。それはMADSAKIのユーモアと、常に社会を斜めから見ている独特な視点から生まれてくるものです。その中でも彼自身が以前より継続的にブログ等に掲載して発表している一連の"言葉あそび"は常に皮肉を含めながら時にはポリティカルな側面すら持ち合わせています。
そして「どんな名作でも表面上では綺麗な模様を描きながらも実は根底にある本当に伝えたいメッセージはとりとめのない悪口や冗談なのかもしれない」という発想から、昨年「write something before you gesso the canvas」というメッセージが描かれた一連の木パネル作品として初めて発表されました。
今回の展覧会もシンガポールで発表したスマイルマークの作品「happiness overdose」を取り巻く様に、生々しく、ハッとさせられるほどストレートかつ皮肉たっぷりメッセージの描かれた声が空間を埋めます。鑑賞者の様々な価値観や社会性にゆさぶりをかけるMADSAKIの作品の中でも最も純度の高く、ダイレクトな作品をぜひご高覧くださいませ。